チヌ遠投釣法

チヌ遠投釣法  テクニック編

チヌ遠投釣法  テクニック編

こんにちは、ぎんきです。
チヌ遠投釣法関して、今回のテクニック編が、最後のご紹介となります。
テクニックと言っても基本ふかせ釣りとほぼ同じなのですが、ぎんきなりの考えを含めてフィールドに立って第1投目からの一連の動作と取り込み時の注意点などを順番にご説明いたします。

流れとしては

  1. 撒き餌の投入
  2. キャストする
  3. 誘いをかける
  4. アタリをとる
  5. 掛ける(合わせ)
  6. 寄せる
  7. 取り込む

上記の一連のアクションから必要とされるテクニックに関して順にご説明したいと思います。

撒き餌の投入

釣り場に到着してまず最初に撒き餌の用意をします。
ほとんどの場合、私は釣行前日に撒き餌を作っていますので、すぐに撒き餌を投入することにしています。

撒き餌の用意ができたら、撒き餌杓でポイントに20杯ほど投入し、その後タックルの準備にかかります。

仕掛けを遠投するより撒き餌を遠投することの方が大変だと思いますが、これは撒き餌自体が遠投できるよう硬さや杓離れを良くすることと、杓を遠投ができる長尺のものを使用すること、あとは釣り人のテクニックを磨くしかないと思います。

キャストする

タックルの準備ができれば、仕掛けの投入に入るのですが、その前に先打ちの撒き餌をしたポイントに2~3杯撒き餌を打ちます。そして仕掛けを投入するのですが、ウキの着水点を撒き餌を投入したところより若干沖になるようキャストします。ウキが着水する直前にリールのスプールに指をかけ道糸の放出を止めウキが着水した地点より沖に刺し餌が着水するようにします。竿先、ウキ、刺し餌が直線上に並ぶことがベストですが、風などの影響があるのでラインを巻いて修正します。ここでの注意点ですが

必ず刺し餌の着水点を確認すること

刺し餌の着水点がわからなければ道糸をどれくらい巻けば刺し餌とウキと穂先が直線上に並ぶかがわからないし、むやみにラインを巻くとマキ餌との同調から外れてしまいます。それともう一点重要なこととして、刺し餌が取れていないかの確認ができることです。刺し餌の着水が確認できなければキャストをやり直すようにしてください。
うまくポイントにキャストし、刺し餌とウキと穂先が直線上にあれば、仕掛けはウキが先行して刺し餌と一緒に撒き餌と同調するはずです。あとは仕掛けの回収時にウキがどの位置から浮いてくるかによって、ウキの投入点と撒き餌の投入点の微調整を行ってください。

仕掛けを投入して修正後、刺し餌が沈んでいるであろう、ウキよりも沖をめがけて追い打ちの撒き餌を数杯投入してください。

基本的にこの釣法では、ラインメンディングはほとんど行いません。仕掛けを安定させたときは仕掛けを張った状態です。この状態からウキを起点にして仕掛けがゆっくり沈むので道糸を張らず緩まずの状態で仕掛けを流してください。風の影響で道糸がとられるのであれば穂先を水面近くに持ってくるか、水中に浸けてください。ウキ自体の沈もうとする力大きいのと道糸にシンキングのPEラインを使用しているため水面から出たラインの風による影響は少ないですし、水中では沈みます。

あと、キャスト時の注意としては、ハリスの長さが長いためキャストしにくいようですが、竿を真後ろまで振りかぶらず、キャストする直前にサシ餌をリリースすれば、PEラインを使用していることと竿の長さで飛距離は出ます。

マキ餌を遠投するほうが大変です。

誘いをかける

誘いと言っていますが、キャストしてウキがある程度沈めば潮流と道糸のテンションなどで沈み切らない状態になります。このままだと水中をホバリングした状態で浮遊するのですが、ウキが先行しているため刺し餌とウキと穂先の直線状態がずれます。これを修正するのと、刺し餌が根掛していないかを確認するために若干、竿を立てて聞いてみます。この時の刺し餌の動きで喰ってくる場合もあれば、すでに居食いをして掛かっている場合もあります。また、ウキごと根掛かりするようでしたらウキの沈下速度が速すぎると判断してウキの浮力を調整します。

キャストしてから道糸の動きや穂先にかかるテンションの変化を注意深く観察します。

アタリをとる

チヌ遠投釣法では、沖の撒き餌に集まってきた比較的すれていない魚をターゲットにしますのでアタリは鮮明に出ます。あたりを取るよりも誘いのところで書きました仕掛けの状態を観察することが重要です。

掛ける(合わせ)

あたりがあれば向こう合わせで十分なのでこちらから合わせる必要はありません。

寄せる

魚が掛かれば寄せる作業になります。遠投しているので魚との距離がそこそこあります。波止などの場合は高低差があるので問題はないのですが、渚からの釣りの場合、魚との高低差がほとんどないのと、かけ上がりをポイントとしているため、かけ上がりがきつい場合、道糸がかけ上がりの角ですれてラインブレークします。それを避けるため若干不格好かもしれませんが、両手を高く上げた状態で竿を立てます。必要とあれば立ちこみます。いずれにしろ魚と穂先との高低差をつけ魚をある程度浮かすことです。渚釣りの場合、かけ上がりを回避してしまえば浅場を誘導する形になるので竿を立てていれば案外簡単に魚が寄ってきます。水深のある波止の場合掛けてから寄せてきてもうすぐ魚体が見える直前でどういうわけか急激な突っ込みをします。特に秋口の良型に関してその傾向が顕著です。この場合波止では沖に障害物が少ないので沖でじっくりとやり取りをして、手前では体力が消耗した状態で寄せてくるのがベストだと思います。万が一手前で突っ込まれたときはレバードラックで即座にフリーにして竿を寝かせて再度沖へ誘導することをおすすめします。チヌ竿を使用している場合は特に注意です。グレ釣りでは、ある程度浮いて来たら一気に浮かせて取り込むことをしていたので、チヌ竿で同様のことをすると浮かせきれずエラでラインブレークすることがありました。

以上が私の経験上のチヌとのやり取りで思ったことです。このやり取りが釣りの醍醐味ですし、遠投釣法が故、遠くのポイントから寄せてくるので非常に楽しく思います。

取り込み

取り込は、タモ入れのことですが波止は海面との高低差があるのでタモさえ届けば比較的簡単にタモに収まっってくれますが、渚でのタモ入れに関しては、水深が浅いので魚が右左と泳ぎ回るので苦労します。岸に波の力を使ってずり上げることでいいのですが魚を大事に扱いたいのでタモで掬うようにしています。

チヌ遠投釣法  テクニックのまとめ

テクニックとして一連の流れの中で思ったことを書きましたが、この釣法は30m沖のがけ上りがあればその30mの沖に撒き餌を投入し刺し餌を同じところに投入してあとは待つだけの釣りです。

30m先のポイントに刺し餌を撒き餌と同調させること

思ったところに仕掛けと撒き餌を投入できれば必ず釣れます。