タックルインプレッション

タックルインプレッション Final 制覇&継承

こんにちは、ぎんきです。

今回で5回目となるダイワ 制覇 AIRMASTER AGS 1.5-52 SMT宇崎日新 ゼロサム X4 継承 1.5-515を対比したインプレッションですが、ファイナルと言うことで、今回、まとめのレポートとしたいと思います。

そもそもこのインプレッションをするようになったきっかけは制覇 AIRMASTER AGS 1.5-52 SMTのトップガイド抜けのトラブルが発端となるのですが、不安要素のあるロッドで、折角のジアイを逃すのが悔しいので予備もしくはメインロッドとして新たに購入したゼロサム X4 継承 1.5-515制覇 AIRMASTER AGS 1.5-52 SMTを比較しどちらをメインのロッドとするか、の検証をした次第です。

奇しくもこの2種類のロッド号数と長さはほぼ同じなのですが、ロッドの性質が全く異なります。1.5号と言う磯竿は口太グレがメインのターゲットとなるのですが、良型尾長グレが掛かったとしても対処できる号数です。ゼロサム X4 継承 1.5-515は、今 主流の胴調子で、魚が掛かれば、スムーズに胴まで曲がり、曲げこむほどパワーが発揮される設計となっているのに対して、制覇 AIRMASTER AGS 1.5-52 SMTは基本先調子で、魚を掛けるまでの操作性重視の設計で、その中でもSMTモデルはダイワ独自の超弾性チタン合金素材をロッドの穂先に使用して穂先の感度を上げてより明確にアタリが取れるアイテムが備わっています。SMTの穂先の設計上1番の長さが極端に短くなっていることもあり、同じ制覇 AIRMASTER AGS 1.5メガトップモデルより先調子の竿なのです。

前回の制覇 AIRMASTER AGS 1.5-52 SMTの実釣インプレに於いて、このロッドの基本性能が功を奏したのか?、見事40cmクラスの尾長グレを仕留めることが出来ました。

この時の釣行に於いて、ハリス2.5号とし、尾長グレ専用の鈎である。がまかつ Mシステム type.尾長くわせ 7.25号を使用しての検証であり、ゼロサム X4 継承 1.5-515でこの組み合わせで挑んだ場合どうなるかの検証をしてみないと結論が得られないと思い、実釣検証に至った次第です。

ゼロサム X4 継承 実釣 検証

出来るだけ、同じ条件での検証が必要なのですが、前回は3月の上旬で、今回は4月の上旬になってしまいました。4月は口太グレが産卵に入ってしまって、非常にシビアになる時期で釣果に不安があったのですが、尾長グレに関しては、水温が上昇するにつれベストシーズンに入ってくる時期でもあります。水温が急降下しなければ尾長グレは喰ってくるはずです。場所は、三重県 熊野のまるせいまるさんにお世話になり、沖磯のマブリカを選択しましたが、のポイントを希望されたお客さんがおられたので、土合と言うポイントに渡礁させてもらいました。

釣行時のデーター

小潮

満潮            8:17                130cm

干潮           15:56                 41cm

タックルはロッドをゼロサム X4 継承 1.5-515 リールをシマノ BB‐X TECHNIUM 2500DXGSとした以外は前回同様、以下のようなものとしました。

ロッド  宇崎日新 ゼロサム X4 継承 1.5-515

リール  シマノ BB‐X TECHNIUM 2500DXGS

道糸   シマノ セフィアG5 PE 0.8号

リーダー シーガー  150 2号

ハリス  シーガー グランドマックス FX 2.5号

ウキ   極磯 FIRE 00 (ボーメ度4.0に調整)

ハリ   がまかつ Mシステム type.尾長くわせ 7.25号

玉の柄  ダイワ DXR 玉の柄 60

撒き餌杓 宇崎日新 ゼロサム 磯 X4 ひしゃく T-M800

撒き餌はオキアミ6キロに対して、マルキユー爆寄せグレ遠投ふかせTR 水分500cc。刺し餌は自作イエローオキアミのみです。

マブリカ 土合

マブリカ土合は右側がワンドになっていて、左は断崖です。

土合 右側 ワンド

土合 左側 断崖

まるせいまるの船長が左側のワンドの際にグレが入っているとのこと、どちらかと言えばここは底物クエのポイントですが、とりあえずワンド方面が本命らしいので、ワンドの奥ではなくアイキャッチ画像の三角の印あたりに遠投して様子を見ることにしました。

朝一からジアイ到来、しかし

反対側の岸向きに先打ちの撒き餌を遠投し、撒き餌の上に仕掛けをかぶせるように遠投。仕掛けは沖向きにいい感じに流れていきます。数投その辺りに仕掛けを流した7時過ぎ待望のアタリです。遠投しているので十分引きを楽しませてもらったのですが、抵抗が今一つ物足りませんでした。タモに収まったのは尾長グレでしたが35cm位のアベレージサイズです。

尾長グレがいることは確かの様です。いつもだったらメジャーを当てて写真を撮るのですが、足元が狭いので、とりあえずバッカンの上で撮影をし次の大物に備えることにしました。するとすぐに、今度は、良型の気配充分のロケットアタリです。しかし、臨戦態勢に入ることなく、サヨウナラ、ハリスがチモトからプッツリ切れていました。ハリス シーガー グランドマックス FX 2.5号&ハリ がまかつ Mシステム type.尾長くわせ 7.25号 これでだめでした。今がジアイと先打ち撒き餌を大盤振る舞いして、仕掛けを投入。すぐさま、アタリがあり、今度は飲まれまいと速攻アワセしたところ、尾長グレのようなスピードはないものの重厚な引き、底に突っ込んでいきます。竿がそこそこ曲がっているのでタメにかかろうとしたその時、軽くなってしまい、今度は痛恨のハリ外れです。
速攻アワセでハリ外れするし、飲まれたら切れる。どうすればいいのかと思ったのですが、反省は後にして、再度、同じポイントに撒き餌と仕掛けを投入。

でっぷり、口太グレの登場。

最初の尾長グレから2回のバラシがあった8時30分頃、かすかにコツとしたアタリがあったのでアワセたところ、案外軽いのでエサ取りが当たったと思ってリールを巻いていると突然、先ほどハリ外れした獲物と同じ重厚な引き、こっちに向かって泳いで来たと思うのですが、その後、底に突っ込んでいくようになり引きが重厚さを増してきます。今度はバラスわけにはいかないので、慎重にゆっくり時間をかけて取り込むことにしました。じっくり浮かしたのは、40cmクラスのでっぷりした口太グレでした。

白子を出してお腹は白子でパンパンの個体でした。

先にハリ外れした魚も同様の引きだったので口太グレだったと思います。口太グレは産卵期に入ってアタリが小さく、食い込みも悪いのでバレてしまったのかも?。

このジアイの後は、風向きが変わってワンドに直接波が入って来るようになって、払い潮と本来の潮が複雑になって狙いどころが無くなり、全くアタリがないまま終了となってしまいました。

制覇 & 継承 実釣検証 まとめ

今回のゼロサム X4 継承 1.5-515の実釣検証に於いての結論として、良型尾長グレを獲るにあたって、いかに口元にハリ掛かりさせるかが課題だと思われます。実績から明らかに尾長グレに対して口元にハリ掛かりさせるには制覇 AIRMASTER AGS 1.5-52 SMTスーパーメタルトップの感度が功を奏して、可能にさせた要因があると判断しました。

これは、釣法やフィールドによっても変わると思いますし、一般的に、大型尾長グレを獲るには胴調子の胴まで曲がってハリスをいたわるような竿が基本であることは確かです。でも大型尾長グレを獲るには前提として唇内側にフッキングさせないと獲ることは不可能と思います。

制覇 AIRMASTER 1.5-52 SMT ゼロサム X4 継承 1.5-515
全長(m) 5.20 5.15
仕舞寸法(cm) 121 119
継数(本)
自重(g) 187 215
先径/元径(mm) 0.6/23.9 0.75/23.6
錘負荷(号) 1.5~4 1~4
適合ハリス
ナイロン(号)
1.2~4 1~3
カーボン
含有率(%)
99 99
原産国 日本 日本
価格 82,000円 81,000円

ダイワ 制覇 AIRMASTER AGS 1.5-52 SMT宇崎日新 ゼロサム X4 継承 1.5-515のスペックに関しては、上記のようになりますが、このデータでは何も分かりません。重量に関して明らかに制覇 AIRMASTER AGS 1.5-52の方が軽いので軽い方がいいのではと思いますが、実際使ってみると全くの逆で、ゼロサム X4 継承 1.5-515の方が軽く感じます。これは、ダイワスーパーメタルトップ搭載の磯竿すべてに言えることですが、スーパーメタルトップの穂先の設計上#1の長さが極端に短いです、そのため元竿から#4までの長さを長くしなければ全長を稼げないのとチタン合金と言えどもカーボン穂先に比べて重量があるのでそれが先端についているため必然的に重量バランスが先寄りになって重さが手元に伝わります。これを解消するには別売りのSLP WORKSバランサー下栓20g装着することを推奨します。

と言うことでスペックに関して、何の購入の参考にはなりませんが、奇しくもこの2つの竿価格と長さがほぼ同じです。ですが、使用感は全くの別物で以下のようになります。

制覇&継承 使用感まとめ

制覇 AIRMASTER AGS 1.5-52 SMT

  • スーパーメタルトップ搭載で掛け合わせ重視の釣法に適している。
  • 先調子のため魚の動きが明確に手元に伝わる。
  • 急激な魚の動きに対しての対処に関してライン操作(ドラック操作など)で対処が必要。
  • 軽量竿なのに持ち重りがする。

ゼロサム X4 継承 1.5-515

  • 魚を掛けてからスムーズに胴に乗るのでタメが効き魚を浮かせ易い。
  • 竿全体で魚の引きを受け止めるため感度が鈍い。
  • 魚の急激な引きに対して竿全体で対処するのでラインブレイクしにくい。
  • 穂先の感度が今一つ。

ゼロサム X4 継承 1.5-515に関しては今の磯竿の王道調子と言っていいと思います。仮にシマノ 21極翔ガマ磯 デ二オスなどと同じコンセプトだと思いますので、同じ結果だったかもしれませんが、竿が粘って魚を浮かす感触は今まで使用した竿の中でベストのものでした。難を言うならば穂先の感度が残念です。(SMTモデルとの対比では仕方がないと思いますが)

 

メインターゲットを良型尾長グレに変更。

私のブログのコンセプトとしてはチヌ釣りメインで始めさせていただき遠投とPEラインを沈むウキのセットで釣行と解説をお伝えしてきましたが、本州の磯釣りで、40cmクラスの尾長グレを狙って釣るという新たな課題を発見しました。離島や四国西南部の巨大尾長ではなく近場で40cmオーバー(目標は50cm)をPEラインと好感度の穂先(SMT)を活用して釣っていこうと思います。

ご覧の通り尾長グレはいいです。