準備&メンテ

リーズナブル 針金1本でPEラインとリーダーを直結

こんにちは、ぎんきです。

今回は、エサ釣り師が苦手とする項目のひとつのラインシステムについてのお話しです。

ラインシステムとは

エサ釣り師としてはハリを結ぶ、サルカンで繋ぐ、道糸とハリスを直結するをの作業ができなければ釣り師としては失格と言わざる得ないのですが、ことラインシステムに関してはルアーフィッシングの結束技術で、基本細い道糸に太いリーダーを繋ぐための技術なのです。これはルアーフィッシングそのものがいかに細い道糸で重量のある(長さではなく重量)を獲るかが記録として残されることに起因するためです。今では当たり前かもしれませんが道糸には、号数=太さを表す表示ポンドテスト(lb)=引っ張り強度(重量)を表す表示があるのはそのためです。ということは基本ルアーフィッシングでは、太い道糸ででかい魚を釣っても評価されないということなのです。

話をラインシステムに戻しますが、本来細い道糸に太いリダーを繋ぐには、細い道糸に撚りを作って(ビミニツイスト)2本にします。2本(ダブルライン)にしたことで太いリーダーの強度に近づくことでリダーに繋いだ時に強度の分散ができ切れにくくなります。これがラインシステムの基本ですが、PEラインは細いにも関わらず強度が強いので、ちなみに0.8号のPEラインで13~16lb 2号のフロロカーボンラインで約8lbなので、PEとリーダーを結束するにはダブルランを作る必要がありません。しかし、結束部には強度差が出てしまい当然その部分に力が集中します。それとPEライン自体の結束強度が弱いので、それを補う結束方法を行わなければなりません。

ぎんきが勧めするチヌ遠投釣法とPEライン使用のふかせ釣りの結束方法は

お勧め結束方法

FGノット

FSノット

なぜこの方法をお勧めするかといいますとPEライン自体極細のポリエチレン素材の原糸を編み込んで(撚って)作られているため表面に突起(ざらつき)がありますこれを単線ラインに編み込むことで摩擦が生じ結束できるためです。FGノットに関してはリーダーの結びこぶがないのでガイド径の細い磯竿にとって結び目の抵抗が少ないため特にお勧めです。FSノットに比べて抜けやすい弱点もありますが編み込みさえきっちり行えば問題ないので私はこちらの結束を実践しています。それと編み込みに関して、ノッターなしでは非常にやりにくいのですが、次にご紹介する針金を使用することで完璧に結束することができます。

針金1本でPEラインとリーダーを直結

それでは本題に入ります。

FGノット

用意するもの

  1. ステンレス線  0.35mm  40cm
  2. リーダー
  3. 道糸
  4. すっぽ抜け防止スプレー

ステンレス線はホームセンターで12m100円位で売っています。

ステンレス線 0.35mm

すっぽ抜け防止スプレー

そこそこいいお値段しますが、1回の使用はほんの少しなので長持ちします。使用後はスプレーノズルを十分掃除しないと固まって次に使うときに詰まってたりしますので注意してください。

1.針金を2つに曲げる

針金を2つに曲げてノッターを作ります。
この時、折り曲げ部にリーダーを止めるのと、編み込んだPEの道糸を引き抜くので折り曲げ部が丸くならない様、鋭角に曲げてください。

針金を曲げる

2.針金の曲げた部分にリーダーを止める

針金の曲げた先にリダーを止めます。この時リーダーの先から5cmぐらいのところに止めてください。

針金の曲げた部分にリダーを止める

3.リーダーを針金に添えてPEラインを巻く

リダーの元の部分を針金に添えてリダーとPEラインを指で押さえてライン本線側とライン先端側を✖になるよう交互にリーダーに編み込んでいきます。

リーダーを針金に添えPEラインを巻く

4.リーダーにPEラインを編み込む

3.の作業を10~20回編み込んでください。多く編み込むほどリーダーとの接点が多くなり抜けにくくなりますが、締め込み時にダマになりやすいので、私は16回ほど編み込んでいます。

リーダーにPEラインを編み込む

5.針金の先端で止めていたリーダーを外し針金を抜く

針金の先端で止めていたリーダを外すと針金が抜けますので編み込みが崩れない様針金を抜いてください。

針金で止めていたリーダを外す

6.編み込み部分を締め込み

リーダをまっすぐにして、ボビン側を足で挟んで先端を口にくわえてPEライン両端を左右の手で引っ張りゆっくりテンションをかけて締め込みます。最終的にはかなりの力で締め込みますので、グローブを着用することをお勧めします。またスムースに締め込めるよう締め込み前に編み込み部分を唾などで湿らせて締め込んでください。
この過程で結束強度が変わりますので、一番重要な工程となります。完全に締め込まれたらPEライン自体の色が変わります。

針金を抜いた状態

7.結束された編み込み部分を留める

リーダーとPEライン本線を一緒にPEライン先端部で巻き付けて留めます。(PEライン先端を2回ほど輪っかにくぐらせて留めてください。)

結束された編み込み部分を留める

8.リーダーとライン本線をハーフヒッチで締める

リーダーの端の部分とPEラインの本線を束ねてPEラインの端を上、下の順でハーフヒッチを10回、1回1回しっかりと締めていきます。

リダーとライン本線を一緒に締める

9.リーダーの余分な先端をカットする

ハーフヒッチの編み込みができれば余分なリーダーをカットします。私はガイドに干渉するのが嫌なのでぎりぎりでカットしますが、すっぽ抜け防止のためリーダーの先端を2~3mm残してカットし、ライターで留めこぶを作る方法も紹介されています。

リーダーをカットする

10.本線PEラインに先端のPEラインを巻く

リダーとPEラインを巻きつけたのと同様に本線PEラインに残ったPEラインを上、下の順でハーフヒッチを5~6回巻き付けます。

本線にハーフヒッチで5~6回巻き付ける

11.余分なPEラインをカットして出来上がり

余分なPEラインをカットします。この時ほつれ防止のためカットしたところをライターであぶってください。最後にすっぽ抜け防止のスプレーを結束部にかけてすっぽ抜けの保険をかけます。

余分なPEラインをカットする

以上が針金を使った結束の手順です。

一番、手こずるのはリーダーにPEラインを編み込むことだと思いますが針金を使うことで簡単に編み込みができるようになると思います。SFノットに関しては編み込みまでは同じなので、そのあとの工程はリーダーでPEラインの本線と先端部を3回ユニノットで巻き付け、この状態で2本のPEラインとリーダーを引っ張って編み込み部分を締め付けます。その後、リーダーとPEラインの余分をカットして出来上がりです。

PEラインの結束に関してのまとめ

最初は編み込みと締め込みに手間がかかると思いますが何度か練習していただくとすぐにできると思います。針金を使うことによって高価なノッターを必要とせず現場にもっていってもかさばらないし、現場に忘れてしまっても針金を曲げて切るだけなので使い捨てでいいと思います。

ふかせ釣りでPEを使用するには、スイベルのダブルクリンチノットで結んでもいいと思いますが、この方法で結束すれば結束部のガイドに対する抵抗も少ないですし、PEラインにハリスを直結することによって半誘導仕掛けの時や固定仕掛けの時など細いPEラインにウキ止めをつけるデメリットを克服できます。また、巻き取り時にPEラインが穂先に絡んで穂先を損傷することも多少は防ぐことができます。
私が推奨しているチヌ遠投釣法のフィールドの中心は遠投して駆け上がりを超えたところをポイントとするため駆け上がりに道糸がすれるのでリーダーをつけることが必須となります。
結束に関しては、事前に作っての釣行をお勧めします。

以上、コストもかからないので一度、挑戦してみてはいかがでしょうか。