釣行記

釣り仲間との釣行記 南伊勢の釣り筏にて

こんにちは、ぎんきです。

前回の釣行では、このブログを始めようと思ったきっかけの遠投してチヌを釣るチヌ遠投釣法が最も適している渚釣りで遅ればせながらの今年初のチヌに出会うことが出来、おまけに食べごろサイズのマダイも確保することが出来ました。

今回は、気候も良くなったので(釣り仲間は釣り初心者が含まれているので厳しい気候条件では耐えられないので)久々、釣り仲間3名と共に釣行することにしました。
この時期の一番のメインターゲットとしてはやはり春アオリイカがあげられます。エギングでポイントをランガンするのもありなのですが、今やアオリイカ釣りのメインの釣り方となっている筏でのアオリイカ釣りを仲間たちにやってもらい。自分は比重の重いウキを使った沈めふかせをすることに、筏でしたらほとんどが湾内に設置されているので波の心配もあまりないし退屈になったら転がって休めるので、初心者にはぴったりの釣り場だと思います。
そして、今回、同行のY氏が秘密兵器を調達されました。

その名もJET BOIL

これがあれば、一瞬でお湯を沸かすことが出来、釣り場で温かい飲み物やカップ麺をいただくことが出来ます。

というわけで、仲間3人と共に筏でメインターゲットを春アオリイカとして、場所は以前お世話になった久四郎屋さんにお願いしようと連絡したところ、筏の釣果が思わしくないとのこと、それでもいけますかと尋ねると、当日は筏が満員で無理という返事。あまり釣れていないのに満員ということは筏のイカ釣りされる方が多いということなのか?
というわけで他を当たることに、磯釣りならば、幾らかバリエーションがあるものの筏釣りに関してはバリエーションを持ち合わせていないのですが、仲間がいるので初めてのところでもなんとかなると思い、一つ気になっていた南伊勢の神前浦の山王丸渡船さんに連絡しました。奥さんが応対されて、渡してもらえるようで、5時に港まで来てくださいとのことでした。
なぜ気になっていたかといいますと山王丸渡船さんは磯渡しもやっておられ、その釣果情報を見ると50cm級のグレがそこそこ上がっているのでいつか磯渡しをお願いしようと思っていた渡船屋さんの一つだったためです。

釣り仲間と三重県南伊勢筏釣り

0時に拠点を出発し途中、紀勢自動車道大内山インター出口のエサ屋さんでイカ釣りとのませ釣り用のアジを15匹調達し、少し早い4時頃に現地に到着、山王丸渡船さんの小屋を確認し待つこと1時間、5時前になって駐車していた車からおもむろに釣り人たちが用意を始めたので自分たちも用意して小屋の前に集合。すると小屋から奥さんが出てきたので、挨拶して、初めてと言うことでで迎えの時間を確認すると最終17時で、14時と15時に1時間前に連絡してもらえば迎えに来るとのこと、乗船はすでに降ろしてもらえる筏を決められているようで、順番に名前を呼ばれて乗船するシステムでした。ホームページで確認するところによると山王丸渡船さんは3隻の渡船を所有されており、一番船に何組かの釣り人を乗せ二艘目の船の途中で私たちの名前が呼ばれたので乗船することに、港を出て東側のかせの隣の筏に降ろしていただきました。

降ろしていただいた筏

岸から100mほど沖に設置されている筏です。

三重県 南伊勢町 神前浦 山王丸渡船

当日データ

大潮

満潮     4:23     172cm

干潮    10:32      46cm

満潮    16:40     173cm

まずは、仕掛けが用意できないK氏用に自作の活きアジをエサにしたウキ釣り仕掛けをK氏の4.5mの2号の竿にセットすることに、本来ならばアジをエサにしたアオリイカ釣りの基本仕掛けはヤエンなのですが、私自身ヤエンが未経験なので、なおさら釣り初心者のK氏にヤエンをしてもらうわけにいきません。ウキ釣りなら何とかなるのではという期待でウキ釣りとしました。このウキ仕掛けも釣り雑誌に載っていた仕掛けを見よう見まねで作った代物なので釣れる保証は全くないものです。仕掛けを作っている間、K氏にはふかせ釣り用の撒き餌を混ぜてもらうことに、ちなみに今回の撒き餌はオキアミ3kgにヒロキュー  スーパーブレンド 制覇チヌ 1袋 のみです。

仕掛けが出来たのでアジを鼻掛けしてK氏に渡して、イカが掛かったら重くなるけど、イカがアジに完全に抱き付いて食べ始めたところを見計らって垂直に竿を煽って掛けるようにと、アドバイスしましたが、たぶんどのタイミングで竿を煽るかわからなかったと思います。

実釣開始

ですが、刺しエサと飲み物を入れていたクーラーボックスが見当たりません。仲間に聞くと船に積んだことは確かの様です。磯釣りの場合はスムーズに渡礁出来るように荷物はまとめて渡船に乗るのですが、筏の場合はなんやかんやと荷物が多くなってしまい。今回は、特にみんなの分の道具も持ってきているため降ろし忘れてたのか、早速、山王丸渡船さんに電話を入れ荷物が残っていないか確認しましたが、残っていなかったようです。同じ船に乗った人に連絡してもらって確認するので少し待ってくださいとのこと、とりあえずクラーボックスが出てくるのを祈りながら自分の仕掛けを用意にかかります。

今回の私のタックル

ロッド  宇崎日新 INGRAM 稲穂 CIM 05-450

リール  シマノ BB‐X HYPER FORCE 1700DXG

道糸   シマノ LIMITED PRO PEG5⁺ 0.8号

リーダー シーガー 150 1.75号

ハリス  シーガー 150 1.5号

ウキ   キザクラ 黒魂 Trump Ⅱ 0シブ(ボーメ度8.0に調整)

ハリ   鬼掛   底攻めチヌ 3号

玉の柄  シマノ 鱗海 TAMANOE 500

撒き餌杓 宇崎日新 ゼロサム 磯 X4 ひしゃく T-M800

今回、初めての登場となるのは宇崎日新 INGRAM 稲穂 CIM 05-450 です。筏でのふかせ釣り用ロッドとしてこちらを用意しました。インプレに関しては後でレポートしますが、筏ではふかせ釣りの基本的な長さの5mや5.3mの竿では長すぎるという考えから4.5mの竿をセレクトしたのと稲穂超極軟胴調子というものがどんな感じなのか興味をそそられたので私のタックルの仲間入りとなりました。

タックルを用意していると山王丸渡船の奥さんから連絡があり、一緒の渡船で最後に降りたグループが残っていたクラーボックスを自分たちのものと思って一緒に降ろしたらしく、船長が磯渡しの帰りに回って持ってきてくれるとのこと、ひとまず刺し餌をアジの切り身にしなくて済みました。

山王丸渡船さんには一緒に乗ったお客さんすべてに連絡していただいてクラーボックスを持ってきていただき大変ご迷惑をおかけしました。

しばらくしてクーラボックスが手元に戻り、全員釣り開始となりました。

一番、ほおっておいていいU氏はひたすら餌木をしゃくるとのこと、JET BOIL のY氏は活きアジをエサにイカもしくはのませで大物を狙われるようです。

本命、春アオリイカ 降臨。

K氏のアオリイカウキ釣り仕掛けにアタリがあったようで行って確認するするとアジの頭の部分がかじられており、まさしくイカが抱き付いてアジを捕食した証がありました。ということはまだK氏が釣っていた周辺にイカが居るはず。今回、ひたすら餌木をしゃくると決めていたU氏にまだ、イカがその辺にいるから餌木を投げるように伝え、私もクーラーボックスが着くまでエサがなかったのでエギングのタックルを用意していたので、その方向に餌木をキャスト、私には反応がなかったもののU氏が掛けた様で急いでタモをもって駆け寄ったが、既に抜きあげており、アオリイカがしこたまスミを吐いていました。
そのイカがこれです。

本命のアオリイカです。

700gほどの雌のアオリイカの確保です。U氏にとっては初のアオリイカとのこと、仲間との釣行で何度かイカ釣りに挑戦していますが2杯目アオリイカです。

アオリイカが釣れたのでひとまず第一の目標は達成です。アオリイカがいることは確かなので後は個々で2杯目を狙っていただくことにして、私自身の検証である筏で沈めふかせ釣りの有効性がどんなものかという課題に取り組むことに、第1の目標はチヌを釣ることなのですが、今まで久四郎屋渡船さんで何度かチャレンジしたものの30cmクラスのマダイは釣ったもののチヌは不発に終わっています。

稲穂が牙を剥く

一応、ふかせ釣りなので釣り座を岸に一番近い角を陣取り岸に向かってポイントを作る作戦で、その辺りに20杯ほど撒き餌を撒きます。先ずは刺し餌を先日の渚釣りで調子の良かったマルキユーのネリ餌(実は、一投目からチヌがつれたのでこれしか使っていなかったのですが。)を付けて、様子を見たのですが、餌が残り気味で今ひとつ反応が悪い。そこで、より食い気を誘う自作のイエローオキアミにチェンジし数投目に超極軟調胴調子稲穂の穂先から胴あたりまで曲がる強烈なアタリ、竿は、極限まで曲がっている様なのですが、案外リールが巻けます。相手は、めちゃくちゃ叩いてきます。ひょっとしてサンノジと思いながら魚体を確認すると白い(チヌじゃない) 上がってきたのは40cm近いマダイでした。

今回も食べごろサイズの天然マダイをゲット。

アオリイカが釣れたのが7時過ぎでその1時間後の8時過ぎにマダイが来ました。この調子でいけばそこそこ釣果が望めるのではと思いきや反応がいまいちです。大物狙いのY氏に於いてはJET BOIL の担当と化して、お湯を沸かしてみんなに温かいコーヒーをふるまってくれました。
私はというものの単発ではありますが、木っ端グレ、20cm位のキューセンベラと本命の反応がありません。時間はすでにお昼近くになったので、Y氏にJET BOILでお湯を沸かしていただき、用意していたカップ麺でランチタイムにすることにしました。釣り場で食する温かい麺類は格別です。
腹ごしらえもできたところですし、ほかのメンバーはあまりの反応のなさに若干、意気消沈気味だったので、私としては撒き餌を多い目に撒いてラストスパートをかけるべく集中することにしました。

本来の筏釣りの本命の登場

ラストスパートをかけたところの13時前、朝一釣れたマダイの一気の竿引きのアタリとは違ったかすかな前あたりの後に穂先をゆっくり持っていくアタリ、すぐさま掛け合わせた後の重量感のある引き、しっかりと宇崎日新 INGRAM 稲穂 CIM 05-450の胴にのせて相手を怒らせないようにゆっくり寄せることに、現れた魚体は黒く、紛れもなく本命のチヌでした。Y氏にタモ入れをお願いして取り込んだのはこちらでした。

本来の筏釣りの本命であるチヌ

45cmには少し足りない感じですが、若干スリムな乗っ込み前のチヌの様です。そしてこのチヌが筏の沈めふかせ釣りで初めて仕留めた記念すべきチヌなのです。ちなみに刺し餌は自作のイエローオキアミでした。
チヌの顔を見れたので、筏での沈めふかせの有効性も検証出来、食べごろマダイも確保したたし、稲穂超極軟胴調子の体感も出来たので、私としては、一応、目標達成です。残念なのはアオリイカが単発に終わってしまい他の仲間の釣果が今一つだったのが悔やまれます。撒き餌がこの後底を着いてしまい。15時の迎えの渡船に乗るべく納竿としました。

沈めふかせ釣りの筏での効果とタックルに関して

今回、チヌを確保する事が出来たので、この釣法の有効性は実証出来たと思います。仕掛けに関しては、基本的に堤防や渚でのチヌ遠投釣法と何ら変わりはありません。強いて言うならば、今回は筏からの釣りなので足場が低いのと、今回使用したロッドがレングス4.5mの超極軟胴調子稲穂のためハリスの長さを短くせざる終えなかった事が挙げられます。いつもでしたら最短でも3ヒロ、出来れば竿1本分は取りたいのですが、2ヒロ半としました。それでも魚を掛けると穂先が目線より下に来てしまい。思いっきり手を上に伸ばしてやっと取り込める状態だったのですが...。

宇崎日新 INGRAM 稲穂 CIM 05-450に関して

筏での沈めふかせ釣りのロッドとしてタックルに仲間入りした。宇崎日新 INGRAM 稲穂 CIM 05-450 ですが、釣り座の前に障害物がない筏に於いて、超極軟胴調子 の子のロッドは魚を寄せてくることに関して、胴のクッションで魚を怒らせず、元竿に荷重が掛かった時には、そこそこの反発力があり魚を誘導できるパワーを感じることが出来ました。竿の設計は4.5mで5本継でガイドの数はトップガイドを含めて13個あります。これは一般的な5.3mの5本継の磯竿より1個多い勘定となります。そのうえ2番目から9番目までオールカーボンのCIMガイド(うち2個は固定ガイド)で10番から13番まではリング側はチタンで、ロッド側はカーボンのTC-IMガイド(うち2個は固定ガイド)を使用しています。

宇崎日新 INGRAM 稲穂 CIM 05-450 のガイド部分

4.5mのレングスでこのガイドの多さにより超極軟胴調子でも曲がりこんだ時にロッドに力が分散され反発力のロスが軽減されているのではと思います。以前、ダイワ 銀狼唯牙 AGS 競技 06‐50 SMTで感じた魚との引っ張り合いになってリールが巻けない感覚はこの宇崎日新 INGRAM 稲穂 CIM 05-450には感じません。しかし竿の曲がりが半端じゃないのと元竿が非常に細い(元上のブルーのアクセントカラーのところで直径が11mmしかありません)ので見た目の不安感が先行してしまいドラッグを緩めたくなりますが、今回取り込んだ45cmクラスのチヌでもドラッグを緩めて道糸を出すことなく取り込めました。

掛けたとたん走り回る魚に対しては、かなり不利と思いますが、鯛系の魚ならば相手を怒らせさえしなければ年なしクラスでも十分取り込めると思います。(相手が怒らないように竿が曲がっていなしてくれます。)私としては十分面白い竿と感じましたので興味のある方は使ってみてはいかがと思います。

結論、筏での沈めふかせ釣法のベストタックルは?

最後にぎんきがお勧めする筏での沈めふかせのタックルに関してですが、ロッド以外はチヌ遠投釣法と全く同じものでいいのではと思います。竿に関して言いますと当初は筏釣りの竿が1.5m前後の短竿を使うので筏で釣りをするには、短い竿の方がいいのではと思って、4.5mの宇崎日新 INGRAM 稲穂 CIM 05-450 を筏での沈めふかせ釣りのロッドとして手に入れたのですが、間違いでした。結論を言いますとやはり長いハリスの使用は不可欠なのと、海面から近い足場での釣りなので長い方が取り込みやすいので筏でも5.3mクラスのレングスが必要かと思います。号数に関して言うならば渚釣りの竿よりも低号数の0号クラスの竿方が周りの障害物をかわす必要があまりないので良く曲がる竿の方が釣っていて楽しいと思います。

今回、マダイ木っ端グレベラチヌと釣ったのですが、すべての魚に関してタイプは違えども明確なアタリがあったのですが、チヌ以外はすべてハリを飲まれていました。今回、使用したウキはキザクラ 黒魂 Trump Ⅱ 0シブ(ボーメ度8.0に調整)だったのですが、ボーメ度8.0の比重は重い部類に入ります。チヌよりマダイグレは少し浅い棚で食ってくるため飲まれていたのだと推測されるので、沈めふかせ釣りの場合狙いの魚種によって、ウキの比重を変えていく必要ありという見解なのですが、潮の流れやポイントとの距離、水深、風向き等色々な要素が絡んできますので今後、検証してレポートさせていただきます。現状、言えることとしては、渚釣りも含めてチヌ狙いに関しては、ボーメ度7.0~8.0がベストかと思います。