タックルインプレッション

宇崎日新 ゼロサム 鱗 X4 0.4 530

こんにちは、ぎんきです。

NISSINのチヌ竿の紹介をしたいと思います。

私が現在、使用しているチヌ竿は宇崎日新 ゼロサム 鱗 X4 0.4 530 です。実を言うと日新の竿は今まで使ったことがなく、このゼロサム鱗が初めての竿となります。メーカーの所在はがまかつと同じ兵庫県の真ん中あたりに位置します。がまかつは釣り針のメーカーとして始まったのですが、日新は当初からロッドメカーでロッド製造に関しては、がまかつより古く70年前からの老舗のメーカーです。この地区は釣り針の製造業が多く。今、皆さんが使用されているハリのほとんどがメーカーこそ違うもののこの地域産と言って過言ではないと思います。ハリの話はまた機会があればご紹介したいと思いますが。現在の日本の磯竿を製造しているメーカーは、ダイコー(現在、Rod.comと名称を変え底物の磯竿の製造されています)がなくなった今、シマノ・がまかつ・グローブライト(ダイワ)と日新の4メーカーのみで、専業は日新だけです。日新の竿で有名なのはゼロサム 弾 があげられると思います。たぶんアテンダーより前から粘りの同調子の磯竿であったような気がします?メーカーに関しての情報はいろいろとありますが、今回は竿のインプレッションということで、今、私が使用している ゼロサム 鱗 X4 0.4 530に話を戻します。

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元竿

メーカーの説明では、

ゼロサム鱗シリーズのコンセプトを基軸とし、その能力をさらに最大限に活かすべく高い技術、積み上げたノウハウを用いて、X4シリーズの特徴である高密度4軸カーボンを元竿から#2まで惜しみなく使用し設計、融合させております。
繊細な仕掛けを用いて良型をよりスムーズに浮かせ、確実に獲る。この難しい作業を高密度4軸を用い、高次元で両立。より柔軟性を高めながら、形状復元力の速さに大きく影響するゆがみを効果的に抑える高密度4軸カーボンが、従来なら曲げこむことで捻じれ失われていた力を高次元で温存する事を可能とし、曲がる程に真価を発揮、ブランクポテンシャルを極限まで引き出し、X4シリーズならではの、高い操作性と追従感、大胆なまでの弾力的なパワーを増すブランクスに磨き上げています。しなやかなタフトップを使用した、超繊細穂先も搭載。チヌ攻略にベストマッチと言えるでしょう。0.4号はより細糸でスリリングに愉しむ柔軟系モデル。小~中型(40cm台)が多く釣れるポイント、50cmクラスが混ざるエリアで愉しむモデル。近距離~中距離のポイントを狙う場合に有効。1号はシリーズ中、最も曲がり込みを遅めに設定、より大胆なやりとりやデカバン狙い、障害物や深場の攻略、遠投性を活かした遠距離ポイント狙いに有効。0.8号は 0.4号と1号の張りと曲がり込みが中間のイメージの設定。中距離のポイントへの安定した遠投力を確保しながらしなやかな柔軟さとパワーを持つオールラウンダーなモデル。追随を許さないクラス超えのパフォーマンスで釣り人を強力にサポート。全てはチヌを制する為に。この竿が多くのチヌ師の心を据えて離さないと信じて疑いません。

とのこと

ゼロサム 鱗 X4 0.4 530はどんな竿なのか

スペック

■全長    5.3m

■継数    5本

■仕舞寸法  123cm

■自重    175g

■先径    0.65mm

■元径    22mm

■錘負荷   0.5~1.5号

■適合ハリス 0.5~1.5号

となります。自重が175gなのでチヌ竿としては若干重い部類に入りますが4軸のカーボンシートをブランクスの外側に巻いているのでしかたないと思います。私はオプションのバランサー下栓の30gを付けているので本来の重さが、極翔より重くなっていますが、逆に持ち重りに関しては、前回使用していた鱗海アートレータ06-530の172gより軽く感じます。全体の調子は言うまでもなく同調子で、魚を掛けると見事に#1から元竿まできれいな曲線を描いてくれます。アートレータの場合、悪くはないのですが魚が掛かった時#1と#2が突っ込んでしまい少し慌てさせられることがたびたびありました。しかし、それをかわして#3に乗せれば何もしなくても魚が浮いてくるパワーがありました。それに比べてゼロサム鱗X4の場合すべての節が均等に力を分散して磯魚の強烈な引きにも柔軟に対処してくれる調子です。魚を浮かすパワーに関しては、アートレータに軍配が上がります。ゼロサム鱗X4は浮かしにかかるより、ためて魚を弱らせて取り込む方法がベストだと思います。

デザイン

シマノのアートレータやダイワ銀狼のような赤系の派手さのないですし、鱗海スペシャルのマッドブラックのシックな感じでもなく4軸カーボンが透けて見えるいかついイメージのデザインです。

高密度4軸カーボンが透けて見えます。

竿全体の仕上げの良さはがまかつほどではないものの光沢、ガイドの接着どれをとっても実に丁寧に仕上げられています。

穂先

穂先に関してですが一番最初手にしした時、期待を裏切られたのは穂先でした、一応、TOUGHTOP搭載とのことで強度があるようですが、#2~元竿の仕上がり具合に比べ、表面が若干凸凹してしているところがあり、折れやすそうな印象を持ちましたが、今まで使用して穂先は健在です。感度に関しても問題ないですが、シマノの鱗海シリーズの白色穂先に比べて魚の食い込み時の表現が今一つのように感じます。私はすべてのアタリを穂先とラインで取るので、特に気になる個所なので仕方ないかと思いますが。

リールシート/グリップ

リールシートは板シートで、グリップは滑り止め塗装オリジナルのグリップです。シートは今、流行りのスクリューシートでなくても気にならないのですが、グリップの形状と塗装が今一つです。日新の新しいモデルはグリップの塗装に関しては、ウレタン系のしっとりグリップを採用しているのですが、ハイエンドクラスのグリップとしてはもう少し努力していただきたいところです。

操作性

メーカーの説明にもある様に0.4号に関しては、近距離~中距離をターゲットとしているので無理に遠投性能を要求しません。操作性に関してはサイドスローでポイントに仕掛けを投入するのに絶妙のバランスで非常に使いやすいことを実感しています。ラインメンディングに関しても胴調子なのに、ぶらぶらすることなく思った位置にラインを修正することができます。

ゼロサム 鱗 X4 0.4 530のまとめ

ということで、穂先とグリップに若干の不満があるものの、今のところ、中距離・波止釣り用として、このゼロサム 鱗 X4 0.4 530は、竿自体のパワーと操作性、取り込みにおいての楽しさを味わえる竿であることを実感しています。